2019年1月13日 (日)

おはようございます。民法の改正が順次施行され、まずは遺言書作成のルールが緩和されます(私個人には関係ないですが)。渋滞すべて手書きだった目録のパソコンでの作成や預金通帳、登記簿謄本のコピーの使用が認められています。遺言者の負担が減ることや記載ミスを防げることに繋がれば相続での争いが軽減されるかもしれませんね。ただ、残された家族が無用な争いをしないように、費用は掛かりますが、プロに立ち会ってもらう公証人役場での公正証書の作成がベストでしょうね。

週末はドル円は108円台ミドル付近で終わっていますので、月曜朝のフラッシュ・クラッシュのリスクは小さくなったと思います。もっとも1/3で円ショートは大方吐き出されてしまいましたので、早々、急落にはならないと思います。今週はポンド以外の通貨は英議会の採決での波乱に巻き込まれないように、証拠金を厚く積む(レバレッジ5倍程度に抑える)などは取っておいたほうが良いと思います。

■今週の予想レンジ

Ccy Low(下) ~ High(上)
ドル/円 106 ~ 109.8
ユーロ/円 122.6 ~ 125.8
ポンド/円 135.6 ~ 142.8
豪ドル/円 75.9 ~ 79.6
NZドル/円 72.4 ~ 75.6
南アランド/円 7.65 ~ 7.95
中国人民元/円 15.8 ~ 16.25
香港ドル/円 13.7 ~ 14
ユーロ/ドル 1.134 ~ 1.157
ポンド/ドル 1.254 ~ 1.302
豪ドル/米ドル 0.711 ~ 0.733
NZドル/米ドル 0.673 ~ 0.688

【今週の見通し】
先週は当初7-8日予定されていた次官級の米中貿易協が3日間となり、中国は貿易担当閣僚などが参加、米中両国が進展があったと発言、市場心理は改善しました。また、トランプ米大統領はテレビ演説で国境の壁建設を巡る非常事態宣言の発言は行われませんでした。更に複数の米金融当局者が利上げに対して慎重な見方が示されたことで米株価が堅調地合いとなったことで円の売戻しに繋がっています。

今週も米政府閉鎖が続くことが予想されるため、米小売売上高などの発表が延期される可能性があり、ポンド以外では手掛かりが限られる展開が予想されます。そのため、1/15(火)の英議会での採決は警戒を要するものの、方向感が掴みにくいためレンジの動きを予想しています。

【通貨ペア週間騰落率】 ※図をクリックすると拡大します。source: uedaharlowfx

【ドル】
政府閉鎖は22日を超えてきています。メキシコとの国境の壁建設を巡ってはトランプ米大統領が非常事態宣言も辞さない構えで強硬姿勢を崩さず、下院で過半数を奪還した民主党も姿勢を崩さず、事態打開の目処は立っていません。一方で米中貿易協議は週末にムニューシン米財務長官が「劉鶴・中国副首相、今月中に通商協議で訪米の可能性が高い」と米中貿易協議の進展を印象付ける発言を行っていますので期待を持っていることで円売り地合いは継続しやすいと思います。ただ、米政府閉鎖による米貿易収支の発表がないため、中国貿易統計が注目されやすく、黒字が増加していると摩擦再燃の懸念、黒字が減少していると景気減速懸念でのリスク回避の動きが出てくる可能性があります。また、1/15(火)に予定されている英とEUの離脱協定案の議会採決で否決された場合には、一時的にリスク回避の円買いに繋がる可能性があります。この場合、1/3に円が急騰していることで、フラッシュ・クラッシュのような急激な円高に繋がる可能性は低いと思われます。経済指標ではNY連銀製造業景気指数、小売売上高(発表されない可能性あり)、ベージュブックなどが手掛かりとみられますが、景況感の悪化や米景気に対して減速が示されていた場合には米長期金利の低下からドル売りに繋がるものと思いますが、方向感を決定づけるには至らず、108円台を中心とした上下1円程度のレンジに留まるのではないでしょうか。

先週は109円飛び台で2回戻りを押さえられる一方で108円割れは拾われる狭いレンジの動きとなりました。日足/一目/転換線(107.80円)が切り下がっているため、この水準でサポートされる可能性は高いと思われます。また、回帰トレンド-2σ(109.22円)からはしてに位置していますので、基準線(109.48円)付近が戻りのレジスタンスとみています。

【ユーロ】
材料が少ない中、米中貿易協議の進展期待や米ドルの下落から相対的にユーロは上昇、ユーロ/ドルは一時1.15ドル台後半まで上昇しましたが、週後半には1.14ドル台に押し戻されています。ユーロ/円は125円台に一時上昇したものの、こちらも週後半に124円ミドル割れまで上げ幅を縮小しました。ECB理事会の議事要旨では、「不確実な環境のなか、リスクが巡ってきている」「金利のガイダンスは優先手段」「GDP見通しの引き下げはリスクが均衡していることを正当化。ユーロ圏の経済活動のリスクは下向き」と景気減速を肯定するような内容となっており、ノボトニー・オーストリア中銀総裁は週末に「トランプ米大統領や中国など様々なリスクが見受けられる」「成長率は緩やかだが、ポジティブな領域だ」「最近の経済指標が予想よりも悪いのは明らかだ。貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の決定をするのは時期尚早」「依然として今年の利上げは想像できる。第4四半期の独の成長率はかなり低くなるだろう」と市場に出ている資金供給や利上げの先送りを牽制した形となっています。ただ、フランスではマクロン大統領の政策へ抗議するデモが続いており、EUの安定が不安視される事態となると、ユーロの下振れリスクが高まる可能性があります。経済指標もユーロ圏の鉱工業生産や建設支出、ドイツとユーロ圏の消費者物価指数の改定値の発表が予定されている程度となりますので、ドルと相対的な動きとなると思います。他方、英と合意したEU離脱協定案が英議会で否決された場合には、一時的にユーロ売りとなる可能性があります。また、3日以内にメイ英首相が提出する代替案次第ではポンド売りからの欧州通貨の下振れ懸念もありそうです。

ユーロドルは日足/一目/雲を一時上抜けたものの、回帰トレンド+2σを上抜けたところでレジストされて、雲の中に押し戻されました。先週高値(1.1569ドル)の上抜けを試す可能性があり、雲上限が切り下がってくるため、雲(1.1358-1.1416ドル)付近ではサポートされる公算が大きいと思います。
ユーロ円は日足/一目/基準線(124.10円)がサポートとなり、回帰トレンド-2σ(123.67円)の上は維持されました。ただし、昨年12/26安値(125.46円)に届かず、124円台でのレンジにとどまっています。引き続き回帰トレンド-2σと125円台ミドル付近でのレンジになるのではないでしょうか。

【ポンド】
EUと合意した「離脱協定案」の採決が15日(火)に実施されます。先週再開された英議会では、8日に「政府は議会の承認なしに無秩序なEU離脱を決定できない」とする案が僅差で可決されたものの、9日には否決された場合には、3日以内に代替案を提出する必要がある(従来は21日以内)が可決するなど、不透明感が増しています。承認の場合は3/29の離脱、移行期間入りとなりますが、否決された場合に3日以内に政府から代替案の審議・採決、出なかった場合には、議合意なき離脱の承認が採決されることになりそうですが、ここで否決されるとメイ英首相も八方塞がりとなり、2回目の国民投票か、解散総選挙の実施に踏み切らざるを得ないものと思います。ユンケル欧州委員長は「まだブレグジットの交渉がまとまると望んでいる、合意できないと最悪なことになる」「ブレグジットが承認されるために全ての努力が必要だ」と発言、EUはアイルランドのハードボーダーを巡っての議論の余地はないことを示ししています。市場では、なお議会が離脱協定案を承認するとの期待が持たれているため、否決された場合には一定のポンド売りが出てきそうです。今週は消費者物価指数(CPI)や小売売上高指数の発表がありますが、政治的な動きが優先されるため、指標への反応は限られそうです。

ポンドドルはジワリと上昇、日足/一目/遅行線がロウソク足の上に抜け出ました。また、切り下がってくる雲に入りかけているため、雲がレジスタンスとなれば反落して1.26ドル割れを試す、1/3安値(1.2413ドル)からさらに下を探る展開、雲の上抜けると12/12からの上昇トレンドが継続することになると思われます。昨年11/7高値(1.3173ドル)付近まで上昇する可能性があります。
ポンド円は5日移動平均線を回復後は、同線でのサポートが続いています。ただ、140円には届いていないため、21日移動平均線(139.92円)を上抜けられれば142円台、押さえられれば日足/一目/転換線(136.66円)を下抜ける可能性があります。

【豪ドル】
米中貿易協議の進展期待や米の金融当局者が利上げに慎重姿勢を示したこと、米FOMC議事要旨の内容がハト派的だったことで米株価が確りした動きなったことで、豪ドルも堅調地合いとなりました。今週は、週初に中国貿易収支の発表がありますので輸入や輸出の動向に注目となります。豪ではウエストパック消費者信頼感指数、住宅ローン件数の発表が予定されているため、インパクトは小さいものの、市場はこれらを手掛かりに動くものと思います。一方で、「離脱協定案」の英議会審議は仮に否決されたとしても豪ドルへ与える影響は軽微となると予想しています。一時的な急落には備える必要があるかもしれませんが、むしろ、突っ込みが大きければ買う動きでもよいのではないでしょうか。

豪ドル米ドルは日足/一目/遅行線が雲の上に抜け出ました。ロウソク足も雲の中に僅かに突入、雲(0.7205-0.7280ドル)の上抜けを試しそうです。その一方で、ストキャスティクス(スロー)は高位張り付きの兆候が出ていますので、当面は堅調地合いの継続が予想されます。ただ、雲がレジスタンスとなった場合には、ストキャスティクス(スロー)のデッドクロスとなり下落圧力が出てくると思います。
豪ドル円は日足/一目/基準線(76.60円)をサポートとして21日移動平均線(78.41円)手前まで上昇してきています。21日移動平均線を上抜けると55日移動平均線(80.51円)が見えてきます。ただ、ストキャスティクス(スロー)はデッドクロスしていないものの、%Dは90を超えており、SDも90と高い水準にあるため、79円台から80円にかけてはレジスタンスされる可能性があります。

【USDJPY/EURJPY/GBPJPY/AUDJPYチャート】 ※図をクリックすると拡大します。source: UH Standard Chart

【日、週、月、年データ】 ※表をクリックすると拡大します。source: uedaharlowfx

■重要イベント ※表をクリックすると拡大します。

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2019年1月 6日 (日)

おはようございます。昨日の温かい日からうって変わって、本日は寒さが厳しい日となりました。この後、部分日食がみられるようですので、見てみたいですね。

■今週の予想レンジ

Ccy Low(下) ~ High(上)
ドル/円 107.5 ~ 110.4
ユーロ/円 122.6 ~ 125.8
ポンド/円 133.7 ~ 140.6
豪ドル/円 75.2 ~ 78.8
NZドル/円 71.6 ~ 74.5
南アランド/円 7.5 ~ 7.9
中国人民元/円 15.55 ~ 16.05
香港ドル/円 13.65 ~ 14.15
ユーロ/ドル 1.126 ~ 1.154
ポンド/ドル 1.243 ~ 1.287
豪ドル/米ドル 0.694 ~ 0.728
NZドル/米ドル 0.665 ~ 0.68

【今週の見通し】
先週は年末年始で本邦勢をはじめとして市場参加者が少ない中、米政府閉鎖は継続、2019年の年初に当たり、米景気への減速観測などが多く語られたこともあり、リスク回避の動きが先行、アップルが第1四半期の売り上げ見通しを下方修正したことで、世界的な景気減速懸念から、市場の薄い東京の時間帯に、ドル/円は105円台前半(メディアなどでは104円台後半)まで下落、クロス円も軒並み下落しましたが、大幅な下落の後はショートカバーの買い、値頃間の買いもあり続落は免れました。本邦参加の4日には日経225平均株価こそ下落しましたが、財務省・日銀・金融庁の3者情報交換会を開始するとの報道や浅川財務官の「投機的な動きがあるかどうか注視したい」「為替について必要なことがあれば適切に対応する」との牽制発言などで円買いも限定的となり、パウエルFRB議長「必要に応じて迅速かつ柔軟に政策を調整する用意がある」(ジョージア州のイベント)などと発言したことで、FRBの金融政策への期待感からNYダウが大幅上昇、リスク回避の巻き戻しで週の取引を終えました。

■米雇用統計(単位:千人、%)

項目 10月 11月 12月
雇用者数増減 +274 +176 +312
雇用者数 149,775 149,951 150,263
財生産 20,851 20,878 20,952
民間サービス 106,533 106,679 106,906
政府 22,391 22,394 22,405
失業率 3.76% 3.70% 3.86%
労働参加率 62.9% 62.9% 63.1%
広義の失業率 7.5% 7.6% 7.6%
27週以上の失業割合 22.3% 20.7% 20.5%

source:U.S. Bureau of Labor Statistics

他方、週末に発表された米雇用統計は労働参加率が63.1%に上昇する中で、失業率は3.86%へ悪化しましたが、非農業部門雇用者数は31.2万人の大幅な増加となり、完全雇用の中でも雇用の強さが示されています。FRBの責務の一つであり、雇用の極大は達成されている中で、パウエル米FRB議長が12月の米FOMC後の記者会見の修正的な発言を行ったことが市場の不安心理をやわらげた感には、個人的には違和感があります。もともと、アップルの売り上げ下方修正は、中国経済などの減速見通しであり、その原因となる米中貿易交渉は7-9日の次官級の会談でも解決の方向に向かう気配はなさそうです。また、昨年12月下旬から続いている米政府機関閉鎖もトランプ米大統領がメキシコの壁建設の予算に強い執着をしていることに共和党幹部も追随する発言を行っているため、打開の目処はたっていません。週始めこそ、アジア、欧州の株価は上昇(半分は先取りしている思われるが)してリスク回避の巻き戻しが続くものと思いますが、米ISM非製造業やドイツの鉱工業生産、中国および米国の消費者物価指数の低下などがみられると、再びリスク回避の動きに繋がることも十分考えられます。

【通貨ペア週間騰落率】 ratio※図をクリックすると拡大します。source: uedaharlowfx

【ドル】
パウエル米FRB議長はイエレン前FRB議長、グリーンスパン元FRB議長とともに、ジョージア州のイベントに参加し、「良好な経済指標と金融市場に緊張がある」「今日の指標は非常に強かった」「データはインフレ懸念を高めていない」「FRBは市場のリスク懸念に慎重に耳を傾けている」「必要に応じて迅速かつ柔軟に政策を調整する用意がある」などと発言、投資家の不安心理をやわらげたことで、米株価は大幅な上昇、ドル/円も108円台ミドルまで戻しました。発言内容は強い雇用統計(労働参加率の上昇、27週以上の失業率の低下、不完全失業率の改善、時給の上昇など)と矛盾があり、先週3日の円の急騰は別物としても、不安要因となっている米中貿易交渉などへの不透明感は払拭されていませんので、引き続き米経済指標の下振れ(特にISM非製造業景況感には)注意が必要だと思います。それ以外でも週末の発表予定の米消費者物価指数(CPI)で物価の伸びがみられなければ、米利上げ継続に"黄信号"が点り、米長期金利低下からドルの戻りは抑えられるのではないでしょうか。

回帰トレンド-2σ(110.16円)から大幅に乖離、ストキャスティクス(スロー)はゴールデンクロスしました。まずは回帰トレンド-2σへ向けての戻りとなりそうですが、週足/一目/雲を下抜けしていますので、トレンドは下落が継続、雲(109.67-109.76円付近)戻りのレジスタンスとなるのではないでしょうか。

【ユーロ】
ドルの軟調地合いからユーロ/ドルは確りした地合いとなったものの、世界的な景気減速懸念でリスク回避が強まった3日にはドルに対しても下落、週を通し見ると小幅ながら下落となっています。ユーロ/円はリスク回避の円買いが強く下落トレンド継続なりました。今週はドイツやユーロ圏で実体経済の経済指標(小売売上高や鉱工業生産など)が発表されるため、ユーロ圏の景気減速が想起されるような内容となると、先週末に発表されたユーロ圏の消費者物価指数(HICP)が低下していたことで、ECBの金融政策へも影響を与えそうです。もっとも、12月のECB理事会では、2019年秋以降の利上げの方針は変えていないことから、議事録で再確認された場合には、下支えの材料となるかもしれません。

ユーロドルは日足/一目/雲(1.1350付近-1.1513ドル)を一時下抜けはしたものの、概ね雲の中での推移となっています。1.13ドルと昨年11/13安値(1.1213ドル)でサポートとして雲の上抜けを試すかもしれません。
ユーロ円は回帰トレンド-2σ(124.24円)を下抜けて下落が加速しました、ロウソク足は下に長いヒゲをつけて、ストキャスティクス(スロー)はゴールデンクロスしています。戻りのレジスタンスは昨年12/25安値(125.45円)、21日移動平均線(126.82円)とみられます。

【ポンド】
英も年末年始で市場参加者が少ない中、メイ英首相とEUが合意した「離脱協定案」を巡る発言はほとんど出ず、世界的な景気減速懸念でリスク回避が先行、ボラティリティは高くなったものの、ポンド/ドルは上昇、ポンド/円は下落が継続しました。次週はメイ英首相が「離脱協定案」の採決行うと発表した週にあたるため、「承認」「否認」を巡る思惑が市場をかく乱する可能性があります。また、離脱強硬派、残留派が発言を活発化させる可能性も高いため、ポンド売りが持ち込まれる可能性も高そうです。ただ、足許の景況感(PMI)は製造業、サービス部門が改善を示し、建設業は小幅な悪化にとどまっていることで、貿易収支や鉱工業生産もポンド安によっての改善がみられそうであり、比較的市場が落ち着いた場合には、ポンド/ドルでは底堅い動きとなるかもしれません。

ポンドドルは昨年12/12安値(1.2471ドル)、回帰トレンド-2σ(1.2422ドル)付近でサポートされました。振幅は拡大傾向となっていることから、55日移動平均線(1.2782ドル)から日足/一目/雲下限(1.2877ドル)付近との間のレンジの動きとなると思われます。
ポンド円は回帰トレンド-2σ(137.91円)から大幅に下に乖離しましたが、週末には戻ってきました。ストキャスティクス(スロー)はゴールデンクロスしていることで、回帰トレンド-2σ付近ではサポートされると思いますが、戻りは日足/一目/基準線(139.26円)から21日移動平均線(140.93円)付近で押さえられると下方向へのトレンド継続から136ン割れとなる可能性があります。

【豪ドル】
中国製造業PMI、同Caixin製造業PMIの下振れに加え、アップルの第1四半期売り上げの下方修正による世界的な景気減速懸念でリスク回避が先行したことで1/3(木)の朝には豪ドル/米ドル、豪ドル/円は一時大幅な下落に見舞われました。週末にはバーナンキ米FRB議長の「FRBは市場のリスク懸念に慎重に耳を傾けている」「必要に応じて迅速かつ柔軟に政策を調整する用意がある」などとの発言に米株価が大幅な上昇、豪ドル/米ドルは下落分を取り戻してさらに上昇、豪ドル/円も下げ幅の役8割ほどを取り戻しています。今週は豪ドルも貿易収支や小売売上高などの経済指標が発表されます。また、中国も消費者物価指数の発表もありますので、こうした経済データの確認をして、豪準備銀行(RBA)の次の方向性に変化がないかを探ることになるのではないかと思います。ただ、あくまでも米株価が主導する状況は継続しそうです。

豪ドル米ドルは週末に大幅上昇、日足/一目/基準線(0.7108ドル)、21日移動平均線(0.70114ドル)をわずかながら回復しました。下は転換線(0.6973ドル)でサポートされると思われ、55日移動平均線(0.7170ドル)から雲(0.7181-0.7225ドル)を試す可能性がありそうです。
豪ドル円は回帰トレンド-2σ(76.98円)から下に大幅に乖離しましたが、週末にはかろうじて回復する水準まで戻っています。ストキャスティクス(スロー)がゴールデンクロスしているため、日足/一目/基準線(78.37円)から21日移動平均線(79.26円)付近を試す可能性もありますが、この付近がレジスタンスとなると、1/3(木)の下落は行き過ぎと考えられるため、75円付近までの下落が想定されます。

【USDJPY/EURJPY/GBPJPY/AUDJPYチャート】 chart※図をクリックすると拡大します。source: UH Standard Chart

【日、週、月、年データ】 range※表をクリックすると拡大します。source: uedaharlowfx

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2018年12月30日 (日)

おはようございます。本日TPP11(環太平洋パートナーシップ協定)が発効しました。農産物の輸出などで豪やNZなどが期待感をにじませ、日本でも一部の農家は期待感を持っているようです。他方で来月から交渉が始まる日米貿易協議では米側の要求が厳しくなることも予想されます。クリスマス休暇も明けて海外勢は本格参入してきますが本邦勢は不在のため、為替市場は動きそうです。12月から1月は当面の高値や安値を付けることも多いため、1日1回くらいはレートチェックをお願いします。

■今週の予想レンジ

Ccy Low(下) ~ High(上)
ドル/円 108.1 ~ 111.9
ユーロ/円 124.5 ~ 127.6
ポンド/円 137.1 ~ 142.7
豪ドル/円 76 ~ 79.3
NZドル/円 72.7 ~ 75.6
南アランド/円 7.4 ~ 7.85
中国人民元/円 15.8 ~ 16.2
香港ドル/円 13.85 ~ 14.2
ユーロ/ドル 1.127 ~ 1.156
ポンド/ドル 1.248 ~ 1.281
豪ドル/米ドル 0.691 ~ 0.716
NZドル/米ドル 0.651 ~ 0.682

【今週の見通し】
先週は欧米などがクリスマス休暇で市場参加者が少ない中、米の政府機関閉鎖などからの不透明感が先行し、米株価が大幅な下落となったことで、週前半リスク回避の動きとなり、円が買われ、ドルが売られました。クリスマス休暇明けの米株価式市場は大幅反発しましたが、欧州市場では回復が継続せず、株価は不安定な動きとなりました。ただ、ドル円は戻り鈍いものの110円では下支え、ドルストレート通貨(ユーロドルやポンドドルなど)はレンジの動きとなっています。

今週は New Year's Day で1月1日が世界中で休場となりますが、海外勢は市場参加者が戻ってきます。一方で、本邦勢は4日(金)までは正月休みとなりますので、個人投資家を中心に市場参加者が減少します。そのため、円高の方向に動いたときに買いが入りにくくなると予想されますので、円高が進む可能性があります。また、米国の政府閉鎖は31日も協議が行われますが、国境の壁の建設を巡りトランプ米大統領と野党民主党が予算で対立しており合意のめどが立っていません。1月3日(木)には下院のねじれでの米議会が始まりますので、米政治に対する不透明感は継続しそうで、投資家心理の改善は簡単にはいかないと思われます。そのため、ドル売り心理は継続すると予想しています。米経済指標は政府系の発表が不透明となります。

【通貨ペア週間騰落率】 ratio※図をクリックすると拡大します。source: uedaharlowfx

【ドル】
トランプ米大統領は29日、自身のツイッターで米中首脳電話会談を行い、「『中国の習近平国家主席と長く、とてもよい電話会談を行った。交渉は順調に進んでいる』『交渉がまとまれば、非常に包括的な、すべての議題を含むものになるだろう。大きな進展がなされている!』引用:NHKニュースWEB」と投稿しましたが、新華社通信(中国)は「『今月1日にアルゼンチンで行われた首脳会談で、双方は重要な共通認識を得られた。両国は積極的に協議を行っており、米中だけでなくグローバルに利益をもたらすような合意に達することを期待する』引用:NHKニュースWEB」と語ったと報じ、功を急ぐトランプ米大統領とは対照的な内容となっています。他方で政府機関閉鎖の問題では、予算交渉で進展しないことから、トランプ米大統領はフロリダでの休暇を取りやめ、メキシコとの国境封鎖の可能性に言及し、壁の建設で意見が対立している民主党に揺さぶりをかけました。31日にも協議は行われる予定ですが、合意のめどは立っておらず、閉鎖が長期化する懸念も出ています。そのため、米株式市場を中心として投資家心理の改善は難しく、ドルの下振れリスクは継続しそうです。また、4日の米雇用統計の発表も不透明です。

回帰トレンド-2σ(111.18円)の下での推移が大半となっていますが、下放れにはならず110円(一時的に下抜けたが)では踏みとどまっています。ただ、110円を下抜けるとボリンジャーバンドの-2σも下抜けていくことになるため、下落トレンドが継続することになりそうです。戻りは日足/一目/基準線(111.99円)付近でレジストされそうな一方で、下は5/29安値(108.10円)付近までの下落の可能性があります。

【ユーロ】
クリスマス休暇で欧州初の材料が乏しい中、ドル軟調地合いとなったため、ユーロ/ドルは底堅く推移、ユーロ/円も週半ばには反発しました。今週は欧州の市場参加者も戻ってくるとみられることやドイツやユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)の改定値、ユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値が発表されるため、欧州の材料で市場が動いてくるものと思います。一方で、本年は春に欧州議会選挙、秋には欧州の顔(トゥスクEU大統領、ユンケル欧州委員長、ドラギECB総裁)が退任するため、成長が減速傾向にある中で、政治・経済での不透明感は強くなりそうです。まずは指標内容のチェックとなりそうですが、株価の下落となると、ドルが軟調となったとしてもユーロの上昇(戻り)の幅も限られることになり、ユーロ/円への下落圧力が強くなることが予想されます。

ユーロドルは日足/一目/雲(1.1362-1.1513ドル)でのレンジの水位が予想されますが、雲を上抜けした場合には、10/16高値(1.1620ドル)付近までは上昇するかもしれません。逆に雲の下に再度抜け出ると、1.12ドル台までの下落に繋がりそうです。
ユーロ円は回帰トレンド-2σで下支えされたものの、日足/一目/転換線(126.91円)ではレジストされました。足許では回帰トレンド-2σ(125.16円)から日足/一目/基準線(127.36円)付近でのレンジの動きを想定していますが、21日移動平均線や55日移動平均線などが上で多数待ち構えているため、どちらかといえば下方向を試すのではないでしょうか。

【ポンド】
株価が乱高下し、ドルが軟調地合いとなった中で、ポンドは1.26ドルでは底堅い動きとなりましたが1.27ドル台では上値重く、材料が少ない中ではレンジの動きとなりました。ポンド/円は回帰トレンド-2σ(139.08円)付近では下支えされたものの、戻りの鈍さは否めませんでした。英もクリスマス休暇が終わり市場参加者が戻ってきます。本年はいよいより3月29日にEUから離脱(移行期間入り)となります。その前にメイ英首相がEUと合意した離脱協定案の英議会承認の手続きが残っています。現時点では承認を得ることが難しく、「合意なき離脱」のリスクが高まる中では、ポンドの戻りも限定されるのではないかと思います。今週は製造業、建設業、サービス部門の各購買担当者景気指数(PMI)の発表を確認ということになりそうです。クリスマス商戦は好調だったと思われますが、製造業や建設業のPMIが悪化している可能性が高く、年初には英政府からのブレグジット関連の発言が出てくると思いますので、ポンドへの下押し圧力とドル売り心理の綱引きとなるとみています。

ポンドドルは日足/一目/転換線(1.2670ドル)、基準線(1.2676ドル)を回復、転換線が基準線を上抜ける可能性が高くなっています。ゴールデンクロスした場合には、55日移動平均線(1.2814ドル)から日足/一目/雲下限(1.2912ドル)付近までの戻りが視野に入るかもしれません。一方で1.27ドル台が重くなると、12/14安値(1.2529ドル)付近とのレンジが継続すると思われます。
ポンド円は回帰トレンド-2σ(139.08円)では下支えされましたが、戻りは日足/一目/転換線(141.00円)にも届かず押さえられました。戻りが鈍いことで12/25安値(139.38円)を下抜けて下落する可能性が高く8/15安値(139.89円)を下抜けたことで、、2017/8/24安値(138.23円)までの下落はみておく必要がありそうです。

【豪ドル】
米株価の下落が先行したことで、世界的な景気減速の懸念での資源需要減、原油価格の下落もあり、豪ドル/米ドルはジワリと軟調地合い、豪ドル/円は回帰トレンド-2σ(77.77円)を挟んでの少し荒っぽい動きとなりました。今週は豪でも市場参加者が戻り、中国Caixin製造業やサービス部門PMIが発表されることで材料が提供されそうです。もっともCaixin製造業PMIが景気判断分岐の50を割り込むと、豪ドルの売り材料とされる可能性があります。一方で、トランプ米大統領が自身でツイッターの米中首脳電話会談の内容で、米中貿易交渉への進展があったとする投稿の評価がポジティブに捉えられれば、豪ドル買いになりそうですが、こちらは中国の新華社通信の報道と内容が少し異なることで、あまり期待はできそうもありません。米政府封鎖が長引く予想もあり、株価の下落傾向が続けば、豪ドル/米ドルは緩やかな下落、豪ドル/円は下落トレンドが継続すると思います。

豪ドル米ドルは0.7014ドルまで下値をわずかに更新しましたが、回帰トレンド-1σ(0.7015ドル)ではサポートされました。ただ、0.71ドルを回復できず戻りの鈍さも見られます。そのため、回帰トレンド-2σ(0.6948ドル)付近のサポートを試す展開が予想され、ここも下抜けると2016/1/15安値(0.6825ドル)付近までの下げが視野に入ってきます。
豪ドル円は回帰トレンド-2σ(77.77円)を下抜けしましたが、この付近で踏みとどまっています。ただ、戻りは78円台後半で戻りが押さえられているため、回帰トレンド-2σの下抜けの可能性が高く、2016/11/9安値(76.78円)付近までの下落が視野に入ります。また、同年8/19安値(76.07円)、同年9/15安値(75.97円)付近までの下落があるかもしれません。

【USDJPY/EURJPY/GBPJPY/AUDJPYチャート】 UHChart※図をクリックすると拡大します。source: UH Standard Chart

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2018年12月23日 (日)

おはようございます。本日は平成として最後の天皇誕生日です。長きにわたり天皇として国民に寄り添い、多くの災害では慰問や先の大戦での戦没者の慰霊に尽くされる姿には心を打たれました。残りの人生を平安にごゆっくりと過ごされることを望みます。

さて、週明け(日本は連休明け)の株式、為替市場は波乱から始まることが予想されます。米株価は年初来安値を更新、調整というべきか下落トレンド入りをしたというべきか難しいところですが、下振れリスクは高まってきているように思います。クリスマス休暇で市場参加者が少なくなるため、動かないか、一方方向に動くかが出てきそうです。

■今週の予想レンジ

Ccy Low(下) ~ High(上)
ドル/円 108.7 ~ 112.4
ユーロ/円 124.4 ~ 128.5
ポンド/円 138.6 ~ 143.7
豪ドル/円 76.3 ~ 81
NZドル/円 72.3 ~ 75.6
南アランド/円 7.4 ~ 7.95
中国人民元/円 15.85 ~ 16.3
香港ドル/円 13.95 ~ 14.3
ユーロ/ドル 1.128 ~ 1.152
ポンド/ドル 1.246 ~ 1.281
豪ドル/米ドル 0.68 ~ 0.718
NZドル/米ドル 0.661 ~ 0.68

【今週の見通し】
先週は注目されていた米公開市場委員会(FOMC)では非常に緩やかな利上げを続ける方針を残しました。ハト派へのシフトを予想に反して中立からタカ派的との見方から、米株価が下落、その後は政府機関の閉鎖への懸念やクリスマスを前にしたポジション調整などが主導する展開となり、リスク回避から円が買われ、主要通貨に対して円が上昇しました。また、米株価がレンジの値幅を伴った下落となり、週末には年初来安値を更新しています。一方、欧州委員会はイタリアの2019年の修正予算案(財政赤字のGDP比2.04%)で合意したと発表、ユーロは小幅ながら買い戻されています。ポンドは議会の離脱協定案承認の採決が1月14日以降にずれ込んだことで足許の材料不足となり、ユーロとともにドルに対しては底堅い動きとなりました。資源国通貨は世界的な景気減速懸念から値幅を伴った下落となっています。

今週は25日のクリスマス休暇を前に、一部の国では明日から休場となるところもあります。米などの一部を除いては26日のボクシングデーまでは市場が休場となること、暦的にも28日までの休暇をトレーダーらは取ると思われることで、市場参加者は限定されると思われます。米株価が年初来安値を更新したことや米USTR(通商代表部)が貿易交渉の項目を示したこと、米政府機関閉鎖の解決のめどがみられないことで、リスク回避の動きが先行して始まるものと予想しています。経済指標の発表も少なく、投資家心理としてもドルや資源通貨を買う動きにはつながりにくいのではないでしょうか。

【通貨ペア週間騰落率】 Ratio※図をクリックすると拡大します。source: uedaharlowfx

【ドル】
トランプ米大統領は、再三の牽制にもかかわらず利上げを実施したパウエル米FRB議長の解任を模索していること、メキシコの国境の壁を巡る民主党との確執からつなぎ予算に署名しないことを表明していることで、閉鎖されている政府機関の再開のめどが立たず、来年に向けて不透明感が増しています。米通商代表部(USTR)は1月から開始する日米貿易交渉の目的を公表、農業分野の市場開放(関税引き下げや撤廃)、通信や金融サービス、為替条項(円安誘導を禁止)を求めることとしています。厳しい交渉が予定されていることで、連休明けの東京株式市場が下落継続となりそうです。また、市場参加者が減少していることで、流動性供給が限られる中で、リスク回避の円高に進みやすい地合いといえそうです。もっとも、市場参加者が少ないことで、各種の材料には反応しない可能性もあります。週後半の米経済指標の発表とともに徐々に市場が動き出すものと思われます。

三角保合を下に抜けて、ボリンジャーバンドでは-2σも大きく下抜けています。回帰トレンドでは-2σ(111.88円)を下に抜けていることで、行き過ぎの感もありますが、日足/一目などのトレンドは下落継続を示しています。8/21安値(109.77円)、5/29安値(108.10円)付近のサポートまで下落する可能性があります。戻りは日足/一目/雲下限(112.50円)付近までの戻りがあればよいほうだと思います。

【ユーロ】
欧州委員会とイタリアは2019年の修正予算案で合意しました。また、米の政府機関の一部閉鎖などが閉鎖されたことを嫌気して米ドルが下落したことから、ユーロは下支えされたものの、米株価の大幅続落からリスク回避のドル買いとなり、ユーロの上昇は押さえられる形となりました。欧州の多くは25-26日がクリスマス、ボクシングデーで市場休場となること、ドイツは24-26日が休場となることで、欧州の独自材料では動きにくい展開です(28日のドイツの消費者物価指数しか指標発表はない)。政治的にはフランスで参加者は減少しているものの、マクロン政権に対するデモが継続していること、ベルギーで移民問題からミシェル首相が辞任を表明、フィリップ国王が辞任を認めましたが最大議席を有する右派政党が連立を解消したため、来年5月まで暫定的に首相を務めるよう要請されているミッシェル首相の政治基盤は弱体化する可能性があります。もっとも、ユーロへ与える影響は小さいと思われますので、株価の動向とリスク回避の心理がユーロの動きを左右しそうです。

ユーロドルは日足/一目/雲の中に入りましたが、1日で雲の下に押し戻されました。21日移動平均線(1.1352ドル)ではかろうじて下支えされました。ただ、これまでのサポートとなっている1.12ドル台前半は引き続き存在すると思われ、再び雲の中に入ることできれば雲上限(1.1513ドル)がレジスタンスとなり、この間のレンジとなるのではないかとみています。
ユーロ円は10/26安値(126.64円)を下抜けて126.36円まで更新しました。下げが加速したことで、8/15安値(124.95円)が視野に入ってきていると思われます。ボリンジャーバンドもー2σから下抜けており、回帰トレンドからも下落余地はありそうです。一方で戻りは5日移動平均線(127.50円)付近ではないかと思います。

【ポンド】
ブレグジット関連の報道は一服していましたが、週末(21日)には、レッドソム英下院院内総務が「2回目の住民投票は受け入れられない」「政府が最優先することはメイ首相の法案を承認すること」「合意なきブレグジットは短期的には英国に良い結果をもたらす」「英首相の法案が承認されない場合、"管理された"合意なきブレグジットが代替となる」と発言、議会が離脱協定案を承認することを期待したいが、万が一、否決された場合には「"管理された"合意なきブレグジット」を支持することを発言しました。英首相報道官も2回目の国民投票は受け入れないことを示していますので、メイ現政権としては、あくまでも語彙を目指す方向に変わりはなさそうです。また、英中銀(BoE)は金融政策で現状を維持を全員一致で決定、先行き不透明な中で、利上げの選択肢はなく、3月以降でも成長率は低下するものの、利下げの方向性にも舵を切れないのが現状です(ポンド安が物価を押し上げるため)。今週は英もクリスマス休暇となることで、ブレグジット関連の動きはないと思われます。米の先行き不透明感からポンドは下支えられそうですが、米株価の下落が継続すると、ドル買いとなるため、ポンドの下押しに繋がる可能性は高くなります。

ポンドドルは1.26ドル付近では下支えされてジワリ上昇しています。ただ、戻りは21日移動平均線(1.2684ドル)付近ではレジストされています。これを上抜けると55日移動平均線(1.2858ドル)付近まで戻る可能性があります。一方で、上値が重い場合には12/12安値(1.2471ドル)付近までの下落があるかもしれません。
ポンド円は12/10安値(141.16円)を下抜けて140.23円まで安値を更新しました。5日移動平均線が戻りのレジスタンスとなり下落トレンドが継続しています。回帰トレンド-2σ(140.13円)に位置していますので、さらなる下落は売られすぎの水準に入ってきます。足許では8/15安値(139.89円)、2017/8/24安値(128.23円)がサポートと思われますが、2017/6/12安値(138.66円)付近までの下落はありそうです。

【豪ドル】
雇用統計では失業率が5.1%に悪化したものの、新規雇用者数は3.7慢人増加と強い内容となりました(ただし、正規雇用者の減少を非常勤雇用者が吸収し、大幅に増加)。雇用の効果は一時的で、弱い中国経済や米利上げ傾向継続からの米豪金利差の拡大、世界経済への不透明感からの資源需要の減退懸念などが資源通貨全般に下げ圧力が加わり、週末には豪ドルは大幅な下落となりました。豪もクリスマス休暇、ボクシングデーで市場休場となることや、豪での経済指標などの発表は予定されていないことで、米株価動向が豪ドルへ与える影響が強くなりそうです。

豪ドル米ドルは10/26安値(0.7019ドル)に迫る0.7031ドルまで下落、ボリンジャーバンドも-2σを下抜けています。雲を下抜けて強い下落トレンドとなっているため、回帰トレンド-2σ(0.6948ドル)付近がサポートとみられます。一方で、ここも下抜けると2016/1/15安値(0.6825ドル)付近までの下げが視野に入ってきます。
豪ドル円は10/26安値(78.55円)を下抜けて78.26円まで下値を更新しました。6営業日連続の下落、値幅も約4円の下落となっています。また、回帰トレンド-2σ(78.51円)を下抜けているため、短期的に戻る可能性もありますが、2016/11/9安値(76.78円)がサポートめどとなりますが、同年8/19安値(76.07円)、同年9/15安値(75.97円)付近までの下落があるかもしれません。

【USDJPY/EURJPY/GBPJPY/AUDJPYチャート】 chart※図をクリックすると拡大します。source: UH Standard Chart

【日、週、月、年データ】 range※表をクリックすると拡大します。source: uedaharlowfx

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2018年12月16日 (日)

おはようございます。ポーランドで行われていたCOP24(地球温暖化対策の会議)で「パリ協定」実施必要なルールが全会一致で採択されたことは喜ばしく感じます。ただ、世界第2位の排出国の米国の脱退の意向は変わらず、島しょ国が求めていた削減目標の引き上げは見送られています。海面上昇や災害的な夏の暑さ、台風の大型化などが少しでも抑えられることを期待していたいです。

■今週の予想レンジ

Ccy Low(下) ~ High(上)
ドル/円 112.2 ~ 114.1
ユーロ/円 126.2 ~ 129.8
ポンド/円 140.6 ~ 144.8
豪ドル/円 80 ~ 83
NZドル/円 76.1 ~ 78.8
南アランド/円 7.65 ~ 8.3
中国人民元/円 16.25 ~ 16.45
香港ドル/円 14.4 ~ 14.55
ユーロ/ドル 1.123 ~ 1.141
ポンド/ドル 1.225 ~ 1.278
豪ドル/米ドル 0.705 ~ 0.727
NZドル/米ドル 0.668 ~ 0.69

【今週の見通し】
先週は中国が米国産大豆を購入していることや自動車への報復関税の25%を取り下げる意向を示したこと、カナダで拘束されていたファーウェイの孟晩舟CFOが保釈されたことなど、米中貿易摩擦の緩和への期待感から資源国通貨が買われ、ドルと円が売られましたが。英では保守党でのメイ党首(首相)の投票で同党首が信任(今後1年間は信任投票は実施されない)されたこと、欧州司法裁判所(ECJ)が「英国はEU離脱を一方的に取り消すことが可能」との判断を示しましたが、EU各国では、再交渉に否定的な発言を行ったことで、英の「合意なき離脱の可能性」も視野に入ってきているため、ポンドは弱含みで推移しました。欧州ではイタリアが予算で財政赤字をGDP比2.04%へ修正する案を提出しと報じられたことで、ユーロが上昇する場面もありました。週末にはユーロ圏の購買担当者景気指数(PMI)が悪化していたことでユーロの成長率に減速感が出て反落、米株価が大幅な下落となったことで円の買い戻しとなりました。

今週は欧米でクリスマス休暇を前に経済指標の発表が前倒しで発表されるため、注目度の高い多くの経済指標が発表されます。その中でもトランプ米大統領が利上げを「ばかげている」と牽制する中、利上げの休止観測が出ていることで、米公開市場委員会(FOMC)が注目されることになりそうです。また、トランプ米大統領の周辺があわただしくなっているため、ねじれ議会が始める来年1月を前にリスク回避の動きに繋がるかもしれません。欧州でもフランスでのデモは落ち着く様相を見せないことで、イタリアの予算案修正問題とともに火種となりそうです。

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【ドル】
米公開市場委員会(FOMC)が最も注目されることになりそうです。先週発表された米消費者物価指数(CPI)は前月比横ばい、前年比+2.2%、コア(食品・エネルギー除く)も同+2.2%と伸びがみられませんでした。既に公表されている米ベージュブックでは「ダラス、フィラデルフィア地区では成長減速」などの内容が含まれ、米での成長減速見通しが織り込まれつつあります。市場ではFF金利誘導目標を0.25%引き上げて、しばらく様子見に移行すると予想しています。足許の物価動向や株価の動向からは、0.25%の利上げの正当性はありそうで、パウエル米FRB議長が声明に盛り込むのかドットチャートで示すのか、声明も含めてたチャンネルで利上げ休止を示唆するのかにより、ドルの方向性が少し変わってきそうですが、金融政策の方向性からはドルの上昇力は抑えられそうです。ただ、一方では先行きに対する不透明感や運用先難からのドル買い需要がドルの下値を支えるものと思われますので、112円台ではドルの底堅い動きが続くと予想しています。

10/4を起点としたレジスタンスラインに上値を押さえられています。一方で下は日足/一目/雲(112.45-113.10円)付近ではサポートされています(三角保合)。パラボリックは"買い"となっていますが113円台後半での上値の重たさが示されていますので、保合いを抜け出さないと新たなトレンドは生まれそうにありません。

【ユーロ】
ユンケル欧州委員長と会談したコンテ・イタリア首相は2019年の予算を財政赤字のGDP比2.04%に修正したと発表しましたが、欧州委員会とはまだ隔たりがあり、EU規律を遵守させたい欧州委員会との駆け引きは続きそうです。一方で、EU首脳会議では、EU共通予算の仕組みなどを具体的に検討することを決めました。ただ、音頭をとるマクロン・フランス大統領のお膝元で、マクロン政権に対する抗議デモが続いていることから、フランスのGDPを押し下げる可能性も指摘されています。フランスでは最低賃金を引き上げたことで、デモへの参加人数は減少していますが、沈静化に向かうかは不透明です。また、先週発表された購買担当者景気指数では、フランスが製造業、サービス部門ともに景気の分岐となる50を下回り、ドイツやユーロ圏でも市場予想より下振れし、景気減速感が足許で強待っている結果となっています。今週はユーロ圏の貿易収支や建設支出の発表、ユーロ圏の信頼感指数などが発表されるため、下振れはユーロ売りの材料とされそうです。

ユーロドルはここ1か月間のレンジの下限となっていた1.1270ドル付近に一時到達、パラボリックが"売り"に転換しました。55日移動平均線や日足/一目/雲は下落トレンドの継続を示唆していることで、11/13安値(1.1213ドル)を試す展開を予想しています。下抜けると1.11ドル台への下落に繋がるでしょう。
ユーロ円は日足/一目/雲(128.93-129.87円)と55日移動平均線(128.99円)がレジスタンスとなり戻りを押さえました。12/4安値(127.59円)を下に抜けるとパラボリックが"売り"に転換(SARは127.62円)、10/26安値(126.63円)を試す動きが予想されます。

【ポンド】
13-14日に開催されたEU首脳会議では、英のEU離脱問題に初日の銀論が集中しましたがEU加盟国の首脳らは英との再交渉に応じる姿勢を示さず、承認が危ぶまれている英議会に対しては「イギリスが関税同盟にとどまる措置は、国境問題が解決するまでの一時的な措置だ」との総括文書を採択したのに留めました。現状では英議会で採決を行ったとしても、メイ英首相の離脱協定案が承認される可能性は低いことで、来年3月までに議会での承認が得られない場合には「合意なき離脱」の可能性が高まることになります。もっとも、最終的には何らかの取り決めをするとの見方が、足許のポンドを支えているため、大きな崩れにはつながらずに踏みとどまっています。今週は英中銀(BoE)金融政策委員会、消費者物価指数(CPI)などの発表がありますので、英議会で進展のない中では一時的に、これらの指標へ市場の関心がシフトする可能性があります。ただ、反応としては悪い内容の時に売りに反応するがよい場合は影響が限られるという下振れリスクのほうだと思います。

ポンドドルはパラボリックが"買い"に転換したものの、日足/一目/転換線(1.2654ドル)に戻りを押さえられました。下落トレンドが継続していることで、12/12安値(1.2471ドル)を試す動きが予想され、パラボリックが再度"売り"となりる可能性があります。この場合は、1.2350ドル付近までの下落となると思われます。ただ、回帰トレンド-2σ(1.2496ドル)を下抜けることになり、売られすぎの水準からの下げ渋りがあるかもしれません。
ポンド円はロウソク足が12/13に高値(143.99円)、12/14に高値(143.87円)とほぼ面を合わせ、14日は値幅を伴った陰線となりました。21日移動平均線で戻りを押さえられた形にもあり、12/10安値(141.16円)を試すのではないでしょうか。

【豪ドル】
週前半は米中貿易摩擦の開始緩和への期待感が豪ドルを戻りに繋げましたが、週末の中国鉱工業生産や小売売上高の下振れに加え、米株価の下落などからのリスク回避の動きに戻し幅をすべて失いました。今週は豪準備銀行(RBA)理事会の議事要旨、雇用関連指標の発表があります。前者は声明から見ても目新しいことはなく、好調な雇用状況が続くのかに注目が集まりそうです。また、週後半には中国が米国との90日の交渉を行う間は米国産自動車の報復関税25%の引き上げを休止すると発表したことで、交渉進展に期待感が出ると豪ドルは底堅い動きとなる可能性があります。ただ、クリスマス前での株価のポジション調整が続くと、リスク回避の動きも続くことになり、資源国通貨全般への下押し圧力から豪ドルも軟調地合いとなると予想されます。

豪ドル米ドルは日足/一目/雲の「ねじれ」のところで反転下落し、一時雲を下抜けました。ボリンジャーバンドでも-2σに一時到達しているため、10/26安値(0.7019ドル)を下に抜ると2016/1/15安値(0.6825ドル)付近までの可能性があります。一方で、雲では下支えられたとも見ることもでき、その場合は日足/一目/転換線と基準線の(0.7270ドル)付近までは戻すかもしれません。
豪ドル円は21日移動へ金銭でレジストされて、55日移動平均線(81.23円)まで押し戻されました。ただ、その下には日足/一目/雲下限(80.78円)がありますので、ここでサポートされるかがポイントなります。雲を下抜けしてしまうと回帰トレンド-1σ(80円ちょうど)から10/26安値(78.55円)付近までの下落の可能性がありそうです。

【USDJPY/EURJPY/GBPJPY/AUDJPYチャート】 chart※図をクリックすると拡大します。source: UH Standard Chart

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