2019年1月10日 (木)

1/10 前日のサマリー:米金融当局者のハト派発言などでドルが売られる

おはようございます。「毎月勤労統計調査」の調査対象が本来件数より少ない内容だったとの発表がありましたが、様々な分野で統計を活用している側から見ると言語道断です。実際に失業給付や労災関連で実害を被った人もいるようですので許しがたいことですね。働き方改革での法案審議の提出資料もいい加減でしたし、タガが緩んでいるとしか言いようがありません。私の間隔では「また厚労省か」でした。

さて、昨日の市場は、ボスティック、エバンス両地区連銀総裁のハト派的発言や12月米FOMC議事要旨がハト派よりだったことでドルが主要通貨に対して売られたようです。やはり109円は重かったようです。ユーロが上に抜けつつあり、ドル売り圧力は継続しそうです。米政府閉鎖は当面続きそうですし、ジワリとドル安が進んでいくのではないでしょうか。

■三極通貨(ドル、ユーロ、円)
ドル/円が108.73円、ユーロ/円が124.40円、ユーロ/ドルが1.1440ドルでオープン。トランプ米大統領のテレビ演説に注目が集まりましたが、メキシコとの国境の壁建設では民主党の非難に留まり、非常宣言が出されなかったことで波乱はありませんでした。米中貿易協議が継続されたことへの進展期待からドル/円は109円手前、ユーロ/円は124.80円付近、ユーロ/ドルは1.1460ドル付近へとジワリ上昇しました。ロンドン時間にはドイツの貿易収支が市場予想より黒字幅を拡大していたものの材料視はされず、各通貨ともに狭いレンジの動きに留まりました。NY時間にはボスティック米アトランタ連銀総裁やエバンズ米シカゴ連銀総裁らがハト派的な発言を行ったことで、FOMC議事要旨公表前にドル売りが進み、ドル/円は108.04円まで下落、ユーロ/ドルは1.1538ドルまで上昇、ユーロ/ドルは124.50円付近から125円付近までで荒い動きとなりました。米FOMC議事要旨でもタカ派的は内容は見られなかったことで、ドル/円は107.96円まで一時下落、ユーロ/ドルは1.1554ドルまで上昇、ユーロ/円は124.90円付近での推移となりました。クローズはドル/円が108.14円、ユーロ/円が124.81円、ユーロ/ドルが1.1540ドル。

■他通貨
ポンド/円が138.23円、ポンド/ドルが1.2717ドルでオープン。米中貿易協議への進展期待からアジア時間にはポンドは底堅く推移、ロンドン時間序盤にはポンド/円が139.09円、ポンド/ドルが1.2775ドルまで上昇しました。しかし、ウィルソン民主統一党(DUP)報道官の「北アイルランドを巡るバックストップ措置に関する英国の提案は全く無意味であり、満足には程遠い」との発言に続き、アルトマイヤー独経済・エネルギー相が「無秩序な英・EU離脱は経済にとって打撃」などと発言したことで、ポンド/円は138.50円付近、ポンド/ドルは1.2715ドル付近まで下落しました。NY時間には米地区連銀総裁のハト派的発言からドルが売られたことで、ポンド/円は137.74円まで下落、ポンド/ドルは1.2801ドルまで上昇しました。その後はポンド/ドルが1.2735ドル付近まで上げ幅を縮小しましたが、ハト派的な米FOMC議事要旨を受けて1.28ドル手前まで上昇、ポンド/円は138.40円付近まで下げ幅を縮小しました。クローズはポンド/円が138.26円、ポンド/ドルが1.2783ドル。

豪ドル/円が77.62円、豪ドル/米ドルが0.7137ドルでオープン。発表された建設許可件数が市場予想を大幅に下回る前月比-9.1%となったことで、豪ドルは一時売られることになりましたが、米中貿易協議進展期待から豪ドル売りは続かず、NY時間序盤には78.08円、0.7168ドルまで上昇しました。その後は米地区連銀総裁らのハト派的な発言、ハト派的だった米FOMC議事要旨から豪ドル/円は一時77.36円まで下落、豪ドル/米ドルは0.7191ドルまで上昇しました。クローズは豪ドル/円が77.52円、豪ドル/米ドルが0.7165ドル。

■前日の主な指標結果と発言
・日本 11月毎月勤労統計調査-現金給与総額 y/y: 2.0% (予想 1.2%)
・豪 11月住宅建設許可件数 m/m: -9.1% (予想 -0.5%)
・トランプ米大統領:国境の壁建設には57億ドルが必要。民主党の要求でコンクリートではなく鉄製の壁に合意した。政府機関閉鎖を解決するには民主党が国境警備の費用を認めること。
・ドイツ 11月貿易収支(ユーロ): 205億 (予想 186億)
・ドイツ 11月経常収支(ユーロ): 214億 (予想 248億)
・スイス 12月消費者物価指数(CPI) m/m: -0.3% (予想 -0.2%)
・フランス 12月消費者信頼感指数: 87.0 (予想 90.0)
・北アイルランドのウィルソン民主統一党(DUP)報道官:北アイルランドを巡るバックストップ措置に関する英国の提案は全く無意味であり、満足には程遠い。
・ヒートンハリス英・欧州連合(EU)離脱担当副大臣:議会が離脱を停止するような流れになるとは信じず。
・ユーロ圏 11月失業率: 7.9% (予想 8.1%)
・易綱中国人民銀行(PBOC)総裁:安定して健全な株式・債券・為替市場の状況を維持する。慎重な金融政策を行なう。
・アルトマイヤー独経済・エネルギー相:無秩序な英・EU(欧州連合)離脱は経済にとって打撃。日程通りの離脱協定合意を望むが、それまでは合意なき離脱シナリオへ準備しておくことも重要。
・ブラード米セントルイス連銀総裁:更なる利上げはリセッションにつながる可能性。
・クルツ・オーストリア首相:協定案が英議会を通過できなければ、ハードブレグジット回避のための選択肢を探らなければならない。そうなれば、離脱期限3月29日の延長を検討しなければならい。だが、まだ離脱期限の延長を検討するのは尚早。
・中国国務院:中小企業のためのさらなる減税を開始する。
・メイ英首相:数日中にEU首脳とバックストップについて協議。議会は合意期限の延長について投票へ。英国は3月29日にEU(欧州連合)を離脱へ。
・フィッチ(格付け会社):米債務上限に関する問題が浮上すれば、『AAA』格付けを再考。債務上限問題は、米政府機関閉鎖以上に重要。
・カナダ 12月住宅着工件数: 21.34万件 (予想 20.50万件)
・ボスティック米アトランタ連銀総裁:12月の利上げで金利は中立水準に近づいた可能性。FRBは中立に非常に近づいた。経済の進展がFRBの次の動きを決定付ける。
・エバンズ米シカゴ連銀総裁:FF金利は最終的に3-3.25%まで上昇すると予想。市場の混乱や貿易摩擦により下振れリスクが高まった。今後3年間でインフレ率の平均は2%を若干上回ると予想。2019年前半はFRBの政策を評価するうえで重要。2019年の米成長率は2%をやや上回ると予想。下振れリスクには、海外の成長や米貿易政策、財政への逆風などがある。インフレ圧力ははっきり見られない。
・カナダ銀行(BoC)政策金利: 1.75% (予想 1.75%)
・カナダ銀行(BoC)声明:インフレ目標を達成するため政策金利を中立レンジまで引き上げる必要があるとの見解で一致した。適切な利上げペースは特に石油相場、住宅市場、世界的な貿易政策の動向に焦点を当てながら、見通しがどのように進展するかによって異なる。2019年実質GDPを1.7%増と予測。これは10月見通しよりも0.4ポイント低く、2018年第4四半期および2019年第1四半期に一時的に減速していることを反映。カナダドルの下落はインフレ率に何らかの上昇圧力をかけるだろう。インフレ率は2019年末までに目標の2%前後に戻るだろう。世界経済の拡大は緩やかで、2019年成長率は2018年の3.7%から3.4%に減速すると予測。
・ポロズ・カナダ銀行(BoC)総裁貿易戦争はすでにネガティブな結果を出しつつある。貿易戦争のリスクは両サイドにある。金利は時間とともに中立レンジまで引き上げる必要。
・米通商代表部(USTR):中国は米農産物や物品の購入拡大を約束
・ローゼングレン米ボストン連銀総裁:FRBは道筋を定めずデータ次第であるべき。経済が弱まった場合、FRBが利上げする必要はない。景気減速を予想せず。市場のセンチメントは過度に悲観的になっている可能性。
・米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨:多くのメンバーは追加利上げについて辛抱強くなれると判断。数人のメンバーは追加利上げの時期と規模がより明確ではなくなったと判断。数人のメンバーは金利据え置きを支持した。金利は中立水準かその下限に接近。
※m/m = 前月比、q/q = 前期比、y/y = 前年比

■為替

通貨ペア 引値 前日比 前日比(%)
USD/JPY 108.143 -0.594 -0.55%
EUR/JPY 124.806 0.421 0.34%
GBP/JPY 138.255 0.028 0.02%
AUD/JPY 77.516 -0.107 -0.14%
NZD/JPY 73.348 0.285 0.39%
EUR/USD 1.15395 0.00992 0.87%
GBP/USD 1.27834 0.00701 0.55%
AUD/USD 0.71654 0.00280 0.39%
NZD/USD 0.67842 0.00647 0.96%

source: uedaharlowfx

■三極(ドル、ユーロ、円)の1時間足
UHChartsource:uedaharlowfx UH StandardChart
※チャート、文中およびクローズの為替レートは上田ハーローFXでの提示レート(Bid)です。

■株価

Index 引値 前日比
日経225 20,427.06 223.02
TOPIX 1,535.11 16.68
CSI300(中国) 3,078.48 30.78
FTSE100(英) 6,906.63 45.03
DAX(独) 10,893.32 89.34
NYダウ(米) 23,879.12 91.67
S&P500(米) 2,584.96 10.55
NASDAQ(米) 6,957.08 60.08

■金利

Country 利回り 前日比
米10年債 2.708 -0.020
日本10年債 0.025 0.030
英10年債 1.261 -0.013
独10年債 0.279 0.053

■コモディティ価格

Commodities 引値 前日比
NY金(期近) 1,292.00 6.10
NY原油(期近) 52.36 2.58

source bloomberg.co.jp (株価、金利、コモディティ価格)

■本日の指標発表予定
FX経済指標08:50 日本 12月外貨準備高(ドル)
FX経済指標09:01 英国 12月英小売連合(BRC)小売売上高調査 y/y
FX経済指標09:30 日本 黒田東彦日銀(BoJ)総裁あいさつ
FX経済指標10:30 中国 12月生産者物価指数(PPI) y/y
FX経済指標10:30 中国 12月消費者物価指数(CPI) y/y
FX経済指標14:00 日本 11月景気先行指数(CI)速報値
FX経済指標14:00 日本 11月景気一致指数(CI)速報値
FX経済指標16:15 スイス 12月失業率
FX経済指標16:45 フランス 11月鉱工業生産指数 m/m
FX経済指標21:30 ユーロ圏 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
FX経済指標22:30 カナダ 11月新築住宅価格指数 m/m
FX経済指標22:30 カナダ 11月住宅建設許可件数 m/m
FX経済指標22:30 米国 新規失業保険申請件数
FX経済指標22:30 米国 失業保険継続受給者数
FX経済指標22:35 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
FX経済指標00:00 米国 11月卸売在庫 m/m
FX経済指標00:00 米国 11月卸売売上高 m/m
FX経済指標02:00 米国 パウエル米FRB議長講演
FX経済指標02:30 ビルロワ・フランス中銀総裁講演
FX経済指標02:40 ブラード米セントルイス連銀総裁講演
FX経済指標03:00 エバンズ米シカゴ連銀総裁講演
FX経済指標03:00 米財務省30年債入札
FX経済指標03:20 カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁講演
FX経済指標06:45 NZ 11月住宅建設許可件数 m/m

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